家族経営の会社組織で、機動力と迅速な対応を活かした事業展開
2021/08/26
当社は戦後先代が、鍛冶やの仕事を始め、農家の豚舎の柵や建設会社の金物制作を請け負ったところからスタートしました。
平成17年に法人成し、従業員2人と役員全員がワンマンで、素早い決断と行動力のある経営で現在に至っています。
当社の強みである完全オーダーメイドでの現場組立て工事が主流のため、山形県内の仕事をメインに対応しています。
鉄骨加工の時間短縮や高品質な製品の仕上がりを考えていたところ、商工会会報のチラシを見て、小規模事業者持続化補助金を知り、工場内への設備投資に利用することを窓口で相談しました。
補助金の申請書作成支援を受けながら、無事に採択され、製品価値の向上と加工時間の短縮を可能にしたコンプレッサーの設置と溶接時に発生する粒を抑制する機械の導入を図りました。
事業取り組みの成果としては、鉄骨塗装工事を新たに導入したコンプレッサーによる吹付を実施することで、加工時間の短縮と仕上がりの良さによる受注数の増加に対応する環境が整ったことと、鉄骨溶接時に発生する粒「スパッタ」を抑制する機械を導入したことで、溶接時のストレスを減少させ、現場作業が迅速に対応できるようになったことです。さらに納期の短縮も実現でき、現場作業を止めることなく設置工事等が進むことで発注先へのメリットが還元できるようになりました。
多くの業種がコロナウイルス感染症の影響を受け大変な状況にありますが、アフターコロナに向け、当社を取り巻く環境の変化に迅速に対応できる会社づくりを進めていきたいと思います。
中央:代表取締役 渡部宜さん
導入したコンプレッサー
導入した溶接機械
工場外観
経営指導員より
今回の小規模事業者持続化補助金の申請支援にあたっては、鉄骨が使用されている鉄骨構造や建造物等を加工から溶接、組立、設置まで一貫したオーダーメイド型での工事受注があることを丁寧に説明していただきました。
私自身も知らなかった工事内容や加工方法について詳しく聴き取りながら、今後の経営計画についてお手伝いさせていただきました。
大規模な工場での現場作業も多いそうで、家族経営ならではのフットワークの軽さを活かし、地元に根付いたものづくりの加工技術でこれからも更に飛躍できるように商工会としても引き続き支援していきたいと思います。
出羽商工会 経営指導員 長南美香