支援実績事例
こだわりを形に ~伝統の味を自動販売機で~
老舗製麺所の新たな挑戦
[大山地区]有限会社すがわら製麺
当社は江戸時代に創業した170有余年になる製麺所です。「稲庭うどん」と言えば秋田県の稲庭が有名ですが、かつてはここ山形県庄内地方でも同じ製造方法で稲庭が造られていました。明治・大正時代、旧大山町には20軒ほどの製造元「稲庭屋」があり、県内有数の生産高を誇っていました。そこで当社は「新屋」という屋号で稲庭を製造していました。「大山稲庭屋」と呼ばれる製造所は現在では当社1社となってしまいましたが、庄内地方では干しうどんのことを『稲庭』と呼ぶようになりました。大山稲庭うどんや、特産品となっている庄内麦切りについては地元のお客様はもちろん、観光客や県内外の方々にお買い求めいただいてます。
製法は機械製麺になっており、乾燥設備にもこだわっているため品質の安定と、安全・安心の商品の提供が可能となっています。
以前から当社では、地元の飛び魚を使った麺つゆの開発に取り組んできました。地元で捕れる飛び魚は、脂がのり過ぎており、麺つゆのだしに使うには難しいとされていました。しかしながら、業者さんとのやり取り、試行錯誤を重ね、ついに、飛び魚の香りとコクが濃厚な、それでいてさっぱりとした口当たりの良い、当社のうどんや麦切りに良く合う麺つゆが完成しました。
今回、持続化補助金を活用し、当社の麺とこだわりのとび魚だしつゆを自動販売機で販売することができるようになりました。麺のパッケージは鶴岡ならではの花火とくらげをあしらった透明クリアケース。とび魚のだしつゆは瓶からペットボトルに変えています。「産直あぐり」さんに設置された自動販売機によって、多くの方々に庄内の恵みを味わっていただきたいと思っています。
代表取締役 菅原成規 さん
[担当者より]
今回、小規模事業者持続化補助金申請のお手伝いをさせていただきました。社長の、地域のため、会社のため、いつももくもくと取り組む姿にはいつも感心させられます。常に前向きな発想と行動力、何より温かい人柄が、地域に愛される商品に反映されているのだと思います。「大山稲庭うどん 」の伝統を守り、新しい発想を取り入れたすがわら製麺の商品を多くの方々に広げていくお手伝いをこれからも続けていきたいと思います。
出羽商工会 経営指導員 孫谷 志保
有限会社 すがわら製麺
〒997-1125
鶴岡市馬町字諏訪岸439-1
TEL 0235-33-2160営業時間 午前9時~午後5時
定休日 日曜日